令和6年度 施政方針

 令和3年の2月に越生町長に就任し3年が経過しました。この間、私が掲げた公約の実現に向けて、着実に一歩一歩前進しております。
 国が発表した地方財政対策では、令和6年度においては社会保障関係費や人件費の増加が見込まれる中、地方公共団体が住民のニーズに的確に応えつつ、子ども・子育て政策の強化など様々な行政課題に対応し、行政サービスを安定的に提供できるよう、地方交付税等の一般財源総額について令和5年度を上回る額を確保することとしております。
 その内容を踏まえた地方財政計画の規模は、総額93兆6400億円で前年度と比較して1兆6100億円、1・7%の増加となっております。
 地方交付税の総額についても、18兆6671億円で前年度と比較して3060億円、1・7%の増加となっております。
 町の財政は、町民税や固定資産税は減少する見込みでありますが、軽自動車税、町たばこ税などの町税のほか、地方交付税についても増加を見込んでおります。
 また、高齢化に伴い社会保障関係経費の増加が見込まれるところでありますが、少子化対策の強化をはじめ、物価高騰の影響を受けた生活者や事業者の支援などの課題にも対処していかなければなりません。
 マニフェストに挙げております「安心元気な越生町」を実現するため、限られた財源を有効に活用し、次に掲げる6つの方針に基づき、日々の暮らしに焦点を当てた様々な施策、事業を展開してまいる所存でございます。

誰もが安心して住める越生町を創ります

 次の世代を担う子ども一人ひとりをまちの宝と捉え、子育て世代にかかる経済的負担の軽減や安心して子育てができる環境整備のための施策を実施してまいります。その中でも、子育て世代から要望を寄せられておりました、保育園等に通う園児や学校に通う児童・生徒の給食費を無償化する取り組みを実施してまいります。
 二酸化炭素などの温室効果ガスの吸収源である森林保全のほか、電気自動車や家庭用燃料電池の購入費用に対する助成を行い、私たちが豊かな自然環境の中で暮らせるよう、脱炭素社会の実現に取り組んでまいります。
 長年の懸案となっている橋戸川の不法占有問題については、地元住民や関係機関の協力を得ながら、訴訟により解決に向けた取り組みを進めてまいります。

お年寄り、障がい者の生活を守ります

 日常のコミュニケーションを円滑にし、心身ともに健康に過ごすことができるように、65歳以上で身体障害者手帳の交付対象とならない中等度の難聴者に対し、新たに補聴器購入費用の一部を助成してまいります。
 保健センターや梅園コミュニティ館を会場として、特定健康診査及び後期高齢者の健康診査を実施し、受診率の向上に努めてまいります。
 また、タクシー・バスの利用券の助成を継続して実施するとともに、商工会や社会福祉協議会とも連携しながら高齢者や障がい者の暮らしやすいまちづくりを進めてまいります。

町民目線の役場改革を行います

 国が令和7年度までに進めている自治体情報システムの標準化・共通化に合わせて、町でも行政のDX化を推進し、町民の利便性の向上に取り組んでまいります。学童保育室では、新たに入退室記録等を管理するシステムを導入し、保護者と学童保育室との間の連絡と事務の効率化を進めてまいります。
 町民の声に耳を傾け、町民の視点で考えながら事業を進めてまいります。また、職員の窓口対応等については、職員一人ひとりが町民の目線に立ち、より丁寧な対応を心掛けてまいります。

女性・若者の活躍を応援します

 町独自の出生祝金制度、不妊治療に対する助成を継続するほか、新たに出産後1年以内の母子を対象に、心身のケアや育児サポートを行う産後ケア事業など、妊娠期から出産・育児期までを一貫して相談や支援してまいります。
 更に、多子世帯の住宅取得や新たに子ども食堂の運営費に対する支援などを行うことで、引き続き少子化対策、子育て支援に力を注いでまいります。

教育重視・未来に向けた人材を育成します

 学校教育において、町独自の少人数学級の実現のため、町費学習支援員等を配置し、きめ細やかな指導を展開してまいります。
 また、国際社会に対応できる児童・生徒を育成するため、外国語指導助手による指導のほか、外国の学校とオンラインによる相互交流を図るなど、外国語学習の充実を図ってまいります。
 学校の授業では、新たに児童・生徒一人ひとりに合わせた学習が可能なタブレット用のAIドリルを取り入れ、学力の定着と向上に努めてまいります。

産業振興と観光の町を発信します

 ひとりでも多くの観光客に越生町で楽しんでもらえるように、観光情報の発信と観光施設の整備を図ってまいります。
 町の伝統工芸品や特産品等を周知し、地場産業の振興を進めてまいります。
 特産果樹の苗木購入費用に対する助成を継続するなど、農業振興に取り組んでまいります。
 また、商工会と連携した創業支援の取り組みを継続し、町内で起業する方を支援するとともに、地域活性化に繋げてまいります。
 これら主要となる事業のほかにも様々な事業を通して「安心元気な越生町」の実現に向け、職員一丸となって取り組んでまいります。町民の皆さまにおかれましても、引き続き町へのご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げ、私の施政方針といたします。

 

越生町長 新 井 康 之 

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総務課 地域支援・防災安全担当
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