H27-11 木造如意輪観音半跏像

 本像は胎内に「應保二年 大歳壬午 十一月十日甲辰 檀越長春 僧良仁」の墨書銘を持つ関東地方最古の在銘像である。応保2年(1162)は平安時代末期に当たるが、顔の表現や量感ある像容、二臂で、踏み下げた左足のひざの上に右足を乗せる姿は、奈良時代以来の古様をとどめた作風を伝えている。
 頭部と体部を一本の榧材から彫り出し、途中で前後に割り、内刳後に再び矧ぎ合わせる「割剥造」で造られている。素木で、唇は朱、眉・眼・髭は墨で描かれている。両手肘から先、左足垂下部、前に垂れる裳先、持物、光背、台座等は後補である。総高は104.0センチメートル。
 県内の代表的な古代仏像彫刻であり、美術史上極めて重要な作品である。  なお、当地の大字名・如意(ねおい)は本像に由来すると言われている。

011木造如意輪観音半跏像
001イタヤカエデ

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