H27-05 龍穏寺経蔵

 天保12年(1841)、龍穏寺第56世道海の代に750両をかけて建立された。
 木造三間方形造、屋根は銅瓦葺きで、漆喰壁には、上州山之神村(現群馬県太田市)の岸亦八による道元禅師入宋求法(どうげんぜんじにっそうぐほう)の彫刻がはめ込められている。入口の唐破風向拝天井の龍には、江戸琳派の祖、酒井抱一の落款がある。
 内部には八角形の輪蔵(回転式書架)が設えられ、縦5列×横3列×8面、計120の抽斗に、「一切蔵経(鉄眼版大蔵経)」(町指定文化財)が収納されている。正面には、輪蔵の創始者傅大士(ふだいし)と普建・普成の2子の像が、四隅には八天像が安置されている。格天井の草花と壁面の牡丹や天女を描いたのは、抱一の弟子、山田抱玉である。
 黒鍬(土工)棟梁は、長沢村(現飯能市)の「八徳(やっとく)の三吉」(島田利左衛門)が請けた。    

005龍穏寺経蔵
龍穏寺経蔵

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