H26-18 榎の古木(シロウチの榎)

 この榎の古木は、幹の半分をえぐられたように失われている。それでも元気に枝を伸ばしている生命力には心を打たれる。
 大木に育ち、夏に生い茂る葉が緑陰をもたらす榎は、江戸時代には、しばしば主要な街道の一里塚に植えられた。この榎も、境界や目印などの、何らかの標識にと植えられ、守られてきたのかも知れないが、確証はない。  
 また、この榎は「シロウチの榎」とも呼ばれていたという。この西の絹会館(越生織物市場跡)を中心とする一画は、中世武士団越生氏の館推定地である。大正元年(1912)の『入間郡誌』に「……越生町の附近に於て、館地を求めんとする、恐らく此地を外にして又適せるものあらざるべし。越生氏の館跡到底此処を出でじ」とある。「シロウチ=城内」の記憶が伝えられたのであろうか。      

018榎の古木
榎の古木

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