H26-08 曙会館

 昭和21年(1946)に地元有志らが開設した劇場である。同年元日から3日間、浪曲師春日井梅鶯、作曲家上原げんとの四重奏楽団、歌手鈴村一郎ほか、一流の出演者を迎えて、落成披露の昼夜興行が行われた。
 昭和24年9月の古賀政男演奏会など、最新の芸能文化を提供する娯楽の場として、また、時には公会堂として利用された。
 昭和20年代後半からは映画上映が主となった。写真は、映画界が全盛期だった昭和34年3月の上映プログラムである。この年、全国に7,401館、埼玉県内に111館もの映画館があった。当時の曙会館は、二階建てで、客席は600、和洋の名作や話題作がシネスコスクリーンに映写されていた。
 映画産業斜陽の波に飲まれ、昭和42〜3年ごろ、約四半世紀の歴史を閉じた。    
 

008曙会館跡
曙会館

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