H26-05 禅心無形流道場跡

 江戸時代後期、関東では剣術が盛行し、さまざまな流派が生まれ、武士のみならず、農民たちも各地の道場で稽古に勤しんでいた。 
 写真は、寛政12年(1800)、春日神社に今市村(現越生町大字越生)の田嶋七郎左衛門が奉納した額である。甲源一刀流の創始者、秩父の逸見太四郎の高弟であった七郎左衛門が、「禅心無形流」を興した記念に奉じたもので、越生はもとより、相模、上野、越後に至る門人百数十人が名を連ねている。
 文政6年(1823)に、今市村の名主を務めていた田嶋家を訪ねた八王子千人同心組頭の塩野適斎は「家内頗る広く、我が曹主従十八人を容るるに足り、接待供給、例に称えり。其の人と為りや剛毅篤実なり。屋後に撃剣場を設け、其の術を郷党の少年輩に教授す」と、著書『桑都日記』に記している。

005禅心無形流
禅心無形流道場跡

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