五大尊花木公園のつつじ見頃、道灌ゆかりの山吹の里(4月21日更新)

 今年は、梅、桜と急ぎ足で進み、町の花、つつじ・やまぶきの季節になりました。

 五大尊花木公園のつつじは見頃です。周辺の新緑とマッチして一層鮮やかです。山裾を鮮やかに彩るつつじは、江戸時代に寺僧が植えたのが始めと伝えられています。特に隣接する五大尊境内のつつじは、樹齢350年以上の古木が多数残されています。つつじ公園には、約10種類10,000株のつつじを植栽して整備され、関東一のつつじ園として知られています。

▲五大尊花木墓苑のつつじ

 やまぶきの花は満開を少し過ぎましたが、「山吹の里歴史公園」をご覧いただきたいと思います。山吹の里は、室町時代の武将で江戸城・川越城を築いた太田道灌公ゆかりの地で、県の史跡に指定されています。

 鷹狩の途中、にわか雨に遭った若き日の太田道灌が、蓑(当時の雨具)を借りるため、民家を訪ねました。出てきた少女は何も言わず、山吹の花の一枝を差し出しました。道灌は、蓑を借りたいのに山吹の花を差し出した少女の想いが分からず帰りました。後に「七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき」という古歌を教えられ、八重の山吹は、花は咲くけれど実をつけないので実はない。蓑は貸したいが蓑のない悲しさを山吹に託した少女の想いを知りました。自分を恥じた道灌は歌道を志し、文武両道の名将になったという逸話の場所が「山吹の里」です。

 皆様ご存じかも知れませんが逸話に思いをはせながら、やまぶきをご覧いただければと思います。

 

(4月21日更新)