県指定天然記念物「上谷の大クス」の敷地内立ち入り禁止について
現在、越生町教育委員会では「上谷の大クス」の保護及び活用のため、立入禁止柵の設置を行っています。
「上谷の大クス」について（※現地解説板より）
【指定年月日】大正11年3月29日
昭和63年度に環境庁が実施した「みどりの国勢調査」で、全国巨木ランキング第16位、県内第1位に認定された大木です。
幹回り15メートル、高さ3０メートルで、樹齢1０００年以上と推定されています。暖かい西日本地方に多くみられるクスノキが、関東の山間部でこのような大木に生長するのは、きわめて珍しい例です。
悠久の時の流れを見つめてきたかけがえのない財産です。
大きな体をしていますが繊細な植物です。末永く生きながらえるように大切に守ってあげましょう。
周辺整備と保護措置について
「上谷の大クス」は、南向きの日当たりのよい場所で周辺樹木（杉や竹）に守られ、枝張りも大きく生長してきましたが、平成中頃から、枝の枯死や表皮組織の剥離、樹木内部の腐朽が見られるようになりました。加えて、ここ数年の強風、降雪、長雨などの異常気象の影響もあり、枝の折損、落枝の事象が増加しています。このため、周辺環境の整備や倒木の撤去、枯れ枝の除去、樹木医による診断、倒伏防止のための保護対策工事を計画的に行ってきました。
しかしながら、令和6年2月の降雪により、枝の一部に折損被害が発生しました。現在、樹頭（木のてっぺん）付近の枝葉に、落枝が引っかかりぶら下がっている状態が確認できるため、敷地内への立入禁止柵の設置を行っています。
つきましては、クスノキの保全と来訪者の安全を維持するため、敷地内及びウッドデッキには立ち入らないよう、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
「上谷の大クス」が人気投票で1位になりました
令和2年8～9月、埼玉県では国・県・市町村指定の天然記念物に目を向けてもらおうと、県教育委員会主催で写真や動画を投稿するインスタグラム（SNS）を利用した「＃埼玉巨樹番付」が実施されました。
人気投票の結果、「上谷の大クス」は「いいね！」を1267票集め、投稿樹木104本中みごと1位に輝き、東・横綱の称号を獲得しました。県内最大の称号と人気1位となった「上谷の大クス」に今後ますます関心が高まりそうです。また「龍ヶ谷のヤマザクラ（町指定）」と「熊野神社の大スギ」は前頭に選ばれています。
ドローンで上空から撮影した「上谷の大クス」
詳しくは埼玉県文化資源課「＃埼玉巨樹番付」ホームページをご覧ください。
この記事に関するお問い合わせ先
越生町教育委員会 生涯学習課 文化財担当
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